電子契約の成立時期と署名の順序:到達、署名依頼の期限、日付の意味

電子契約は、署名の操作が終わった時ではなく、申込みと承諾が合致し、承諾の意思表示が相手方に到達した時に成立すると整理するのが、民法の考え方です。署名の順序の意味、署名依頼の期限、署名日・合意日・効力発生日の区別、修正が出たときの扱いを、条文と条項例で整理します。

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契約書の冒頭の日付と、最後の署名の日と、システムに記録された署名日時が三つとも違うと、期間の起算日が割れます。日付の意味を契約書の中で決めておかないと、成立の時点が争点になります。

このページの要点

  • 契約は申込みと承諾の合致で成立し(民法522条1項)、意思表示は到達した時に効力を生ずる(同法97条1項)。署名の完了と通知の到達は別の出来事。
  • 署名の順序で、どちらが申込みで承諾かが決まる。署名依頼の有効期限は、申込みの撤回・失効(同法523条・525条)と結びつく。
  • 作成日・署名日・成立日・効力発生日は意味が違う。契約書の中で、締結日が何の日かを一つに決める。
  • 修正が出たら、修正後の内容で署名依頼を出し直す。承諾に変更を加えた返信は、新たな申込みとみなされる(民法528条)。

結論:成立の時点は「合意が相手方に到達した時」を軸に、日付の意味を分けて決める

電子契約では、署名の操作が数分の間に終わることもあれば、署名依頼を出してから最後の署名者が操作するまでに数日かかることもあります。その間に、契約が「いつ」成立したのか、書面の日付は「何の日」なのかが曖昧になりやすく、請求の起算日、期間の計算、更新日、遅延の判断といった実務に波及します。

契約が成立する時点は、民法の考え方では、申込みと承諾が合致した時です(民法522条1項)。そして、申込みも承諾も意思表示であり、意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる、とされています(同法97条1項)。電子契約でも、この枠組みは変わりません。変わるのは、「到達」や「署名」の具体的な場面が、電子の仕組みの上で起きるという点です。

  • 契約の成立は、申込みと承諾の合致で決まる(民法522条1項)。書面の作成その他の方式は、法令に特別の定めがある場合を除き要らない(同条2項)。
  • 意思表示は到達した時から効力を生ずる(民法97条1項)。電子署名の操作をした時点ではなく、その結果が相手方に届いた時点が問題になる場面がある。
  • 署名の順序(発注側が先か、受注側が先か)で、どちらの意思表示が申込みで、どちらが承諾かが決まる。署名依頼に有効期限を付けると、申込みの撤回や失効の問題(同法523条・525条)と結びつく。
  • 契約書の日付は、署名日、合意日、効力発生日、作成日のどれなのかを、契約書の中で決めておく。意味の違う日付が一つの欄に混ざると、起算日が割れる。
  • 修正が出たときは、署名済みの内容を直したのか、新しい申込みをし直したのかを区別して、署名の順序をやり直す。

このページは、成立時期の法的な整理に絞ります。電子契約に使う条項の書き方全般は電子締結条項のページ、署名者の確認は本人・権限のページで扱います。

電子署名の流れを、申込みと承諾に当てはめる

民法522条1項は、契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(申込み)に対して、相手方が承諾をしたときに成立する、と定めています。電子契約サービスの一般的な流れを、この枠組みに当てはめると、次のようになります。

電子署名による締結の流れと、民法上の位置づけ(一般的な整理)

  1. 1 契約書案の作成・合意契約書の内容を、メールや打合せで合意する段階。この段階では、まだ契約は成立しておらず、内容を交渉している状態です。
  2. 2 一方の当事者が署名し、相手方へ署名を依頼する先に署名した当事者は、署名済みの契約書を示して、相手方に署名を求めます。この行為が、契約の内容を示して締結を申し入れる意思表示、つまり申込みと評価される場面が多くあります。
  3. 3 依頼が相手方に到達する署名依頼が、相手方が受け取れる状態に置かれた時に、申込みの意思表示が相手方に到達します(民法97条1項)。この時点から、申込みは効力を持ちます。
  4. 4 相手方が署名する相手方が署名の操作をして、承諾の意思を示します。この意思表示が、先に署名した当事者に到達した時に、承諾が効力を生じ、契約が成立すると整理するのが、民法の考え方に沿った読み方です。
  5. 5 署名済みの契約書が双方に配布される契約の成立後、署名済みの電磁的記録が、各当事者に送られ、保管されます。ここでの配布は、成立の要件ではなく、成立の証拠を各当事者の手元に置く手続です。

電子契約サービスによっては、双方が署名した時点で、最後の署名の完了を契約の成立と扱う設計を採るものもあります。契約書の中で成立の時点を決めておくと、サービスの設計に依存せずに説明できます。

ここで注意したいのは、「署名の完了」と「到達」が別の出来事であることです。最後の署名者が署名の操作をしても、その事実が、先に署名した当事者に届いていなければ、承諾の意思表示は到達していません。サービス上の署名完了の通知がメールで届く設計であれば、通知が届いた時点が実質的な到達の目安になりますが、この判断は、サービスの設計と、当事者間の取決めで変わりえます。

到達とはいつか:メールやシステム上の通知の場合

民法97条1項の「到達」は、意思表示が相手方の支配圏内に置かれ、相手方が了知できる状態になったことを指すと説明されるのが一般的です。相手方が実際に読んだかどうかは問いません。電子メールやシステム上の通知では、受信側のサーバーに記録された時点なのか、受信箱に表示された時点なのか、相手方が実際に開いた時点なのか、見方が分かれる余地があります。

到達に関する民法の規定

民法97条1項(意思表示の効力発生時期)

意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。

読むとき電子の通知でも同じ。どの時点を「到達」とみるかは、受信の仕組みと事実関係で判断される。

民法97条2項(到達の妨害)

相手方が正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げたときは、その通知は、通常到達すべきであった時に到達したものとみなす。

読むとき受信を拒否する設定や、意図的に開かない場合の扱いの手掛かり。正当な理由があるかが問われる。

民法97条3項(通知後の死亡等)

表意者が通知を発した後に死亡し、意思能力を喪失し、または行為能力の制限を受けたときでも、効力は妨げられない。

読むとき署名の依頼を出した後の事情の変化で、意思表示の効力が失われるわけではない。

条文は現行の規定に基づく整理です。

契約書に「電磁的記録の送受信が通常到達すべき状態に置かれた時点で成立したものとみなす」と定める型は、多くの契約書で見られます。これは、民法97条の考え方を契約書に書いたものとして読めますが、成立の時点を、署名の完了の時点とするのか、通知が到達した時点とするのかは、文言によってずれます。申込みと承諾のそれぞれについて、どの時点を基準にするのかを、条文で一つに決めておくのが、整えた書き方です。

特別な規定がある場合:法定の書面を電磁的方法で渡すとき

契約の成立とは別に、法律が事業者に書面の交付を義務づけている場面で、書面の代わりに電磁的方法で提供するとき、特定商取引法は、その提供がいつ相手方に到達したと扱うかを定めています。同法4条3項は、電磁的方法による提供は、申込みをした者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に到達したものとみなす、と定めています(主務省令で定める方法を除く)。これは、法定の書面の提供に関する特別の規定であり、通常の契約の意思表示の到達に当然に適用されるものではありません。書面交付の電子化は書面交付のページで扱います。

署名の順序:誰が先に署名するか

署名の順序は、事務の都合で決められがちですが、法的には、どちらの署名が申込みで、どちらが承諾かを決める意味があります。

署名の順序による違い(一般的な整理)

発注側が先に署名

発注側の署名が申込み

  • 発注側が条件を示して申し入れ、受注側が承諾する構造になる
  • 受注側が署名した時点(承諾が到達した時)に契約が成立する
  • 受注側が署名しなければ、成立しない。期限切れの管理は発注側の関心事になる

受注側が先に署名

受注側の署名が申込み

  • 受注側が条件を示して申し入れ、発注側が承諾する構造になる
  • 発注側が署名した時点(承諾が到達した時)に契約が成立する
  • 発注側の社内手続に時間がかかっても、受注側は期限と撤回の可否を意識する

観点ごとの比較

観点発注側が先に署名受注側が先に署名
申込みの撤回期間を定めた申込みは、撤回権を留保しない限り撤回できない(民法523条1項)同左。申込者の側が変わるだけ
承諾が来なかったとき承諾の通知を期間内に受けなければ、申込みは効力を失う(民法523条2項)同左
実務上の傾向社内承認の済んだ側が先に署名する運用が多く見られる発注側の承認が遅れる契約で採られることがある

順序そのものに法的な優劣はありません。重要なのは、どちらを申込みと位置づけ、承諾の期間をどう扱うかを、署名依頼の段階で決めておくことです。

民法523条1項は、承諾の期間を定めてした申込みは、撤回できないと定め、ただし申込者が撤回をする権利を留保したときは、この限りでないとしています。同条2項は、申込者がその期間内に承諾の通知を受けなかったときは、申込みは効力を失う、と定めています。承諾の期間を定めないでした申込みについては、同法525条1項が、申込者が承諾の通知を受けるのに相当な期間を経過するまでは、撤回できないと定めています(撤回権を留保した場合を除く)。

電子契約サービスでは、署名依頼に有効期限を設定できるものが多く見られます。この有効期限は、民法523条の「承諾の期間」に当たり得ます。期限内に相手方が署名しなければ、申込みが効力を失い、期限後に相手方が署名の操作をしても、契約は成立しない、あるいは新たな申込みに対する承諾の関係になる、という整理が成り立ちます。期限を過ぎてから署名された場合に、署名の操作自体を受け付けてしまうサービスの設計もあるため、期限後に署名が行われたときに、契約として扱うのか、改めて確認するのかを、運用で決めておく必要があります。

署名依頼の有効期限をどう置くか

  • 期限を置くなら、署名依頼のメールの本文や契約書の案内文に、期限の日時を書き、サービス上の期限と一致させる。
  • 期限後に相手方が署名の操作をしてしまったときの扱い(無効として取り扱うか、新たな申込みとして改めて確認するか)を、社内で決めておく。
  • 申込みの撤回の可否が問題になりそうな契約では、署名依頼に「期限まで撤回しない」「撤回できる」のどちらかを明示する。
  • 相手方の社内承認に時間がかかると分かっているなら、期限を長めに置くか、期限を置かず、社内承認が済んだことを確認してから署名依頼を出す。

確認の問いと理由署名の順序を決めるときの問いと理由

  1. どちらの署名を、契約の申込みと位置づけるか

    先に署名した側の署名が申込みになる。申込みの撤回や失効の扱い(民法523条・525条)が、その側に及ぶため、順序の選択は法的な意味を持つ。

  2. 後に署名する側の社内手続に、どれだけの時間がかかるか

    承認に時間がかかるなら、署名依頼の期限を長めに置くか、承認が済んでから依頼を出す。期限が短いと、承諾が間に合わず、申込みが効力を失う。

  3. 最後の署名が完了したことを、先に署名した側がどのように知るか

    承諾は、到達した時から効力を生ずる(民法97条1項)。完了の通知が届く経路を確かめておく。

  4. 署名の完了後、いつから履行を始めてよいか

    成立の時点と、効力発生日が違うことがある。履行の開始は、契約書の効力発生の定めに従う。

順序と期限は、署名依頼を出す前に決めておく事項です。決めずに依頼を出すと、後から、どの時点を基準にするかで食い違いが生じます。

継続的な取引では、基本となる契約を結んだ後、個別の注文や仕様ごとに合意を重ねる型があります。この型でも、個別の合意の成立時点を、基本契約の中で決めておくことが、同じ整理を繰り返し使うための基盤になります。基本契約の末尾の条項の書き方は、電子締結条項のページでまとめています。

日付の意味を分ける:署名日・合意日・効力発生日・作成日

契約書の冒頭や末尾にある日付は、実は一つの意味ではありません。紙の契約でも、日付欄に書く日が、署名した日なのか、合意に達した日なのか、契約の効力が始まる日なのかが、曖昧なまま使われてきました。電子契約では、署名の完了時刻がシステムに記録されるため、書面の日付とのずれが見えやすくなります。

契約書の日付の意味と、ずれたときの影響

日付の種類意味ずれたときの影響
作成日契約書を作成した日契約の効力とは直接関係しない。起算日として使うと、成立前の日付が起算点になることがある
署名日各当事者が署名の操作をした日当事者ごとに日が違う。契約書上の「締結日」に使うなら、どの署名者の日を指すか決める
成立日(合意日)申込みと承諾が合致した日最後の承諾が到達した日。署名の完了と、通知の到達の日がずれることがある
効力発生日契約の効力が始まる日成立日より前の日(遡及)や、後の日(将来発効)にすることもできる
契約期間の始期期間の計算の起点効力発生日と同じとは限らない。更新の判断の基準にもなる

契約書には、冒頭に「令和○年○月○日」と締結日を書く型と、末尾の署名欄に各署名者が日付を書く型があります。電子契約では、後者の署名欄に日付を手書きする代わりに、システムが署名の日時を記録する設計が多く見られます。そのとき、契約書本文の中の日付と、システムが記録する日時の関係が整理されていないと、「どちらが正しい締結日か」という疑問が生じます。

遡って効力を発生させる書き方

契約の効力を、署名の日より前の日にさかのぼらせたい場面があります。たとえば、すでに業務を始めているのに、契約書の署名が後から整う場合です。契約当事者の合意で、効力の発生日を過去の日と定めること自体は、可能とされています。ただし、遡及させる範囲や、すでに行われた履行の扱い、第三者との関係を、契約書の中で明確にしておく必要があります。

書き方の例(一般的な例) 日付と成立時期に関する記載

契約の成立の時点

よくある書き方締結日の記載だけで、成立の時点の定めがない。
整えた書き方本契約は、甲及び乙の双方が電子署名を行い、最後の署名の完了がその署名者から相手方に通知された時に成立する。

理由署名の完了と到達のどちらを成立とするかを、一つに決めるため(民法97条1項)。

日付の意味

よくある書き方「令和○年○月○日」とだけ書き、何の日か分からない。
整えた書き方「本契約の締結日は、前項により契約が成立した日とする」と定め、署名欄の日付は署名日であると区別する。

理由起算日や期間の計算の基準を、契約の中で一つにするため。

遡及する効力

よくある書き方業務を先行させたのに、契約書が先行分に触れていない。
整えた書き方本契約は、○年○月○日から効力を有する。その日から本契約の締結日までに行われた業務は、本契約に基づくものとみなす。

理由先行分の報酬や責任の根拠を、契約の中で明らかにするため。

署名依頼の期限

よくある書き方期限の定めがなく、いつまでも署名できる状態が続く。
整えた書き方署名の依頼の有効期間を定め、期間経過後の署名は、改めて合意しない限り契約を成立させないものとする。

理由申込みの効力が失われる時を、民法523条の考え方に沿って明確にするため。

条文例成立時期に関する条文例(一般的な型)

  1. 本契約は、電磁的記録として作成し、甲及び乙が電子署名を行う方法により締結する。
  2. 本契約は、甲及び乙の双方が前項の電子署名を完了し、最後に署名した当事者による署名の完了が相手方に通知された時に成立する。
  3. 前項の通知は、通知が通常到達すべき状態に置かれた時に、相手方に到達したものとみなす。ただし、相手方が正当な理由なく通知が到達することを妨げたときは、通常到達すべきであった時に到達したものとみなす。
  4. 本契約の効力は、前項の成立の日から生じる。ただし、当事者が別途書面又は電磁的記録により合意した場合は、その日から効力を生じる。

上記は一般的な型の例で、契約の種類や、利用する電子契約サービスの通知の仕組みによって、書き方を調整します。第3項は、民法97条2項の考え方を契約書に取り込んだ書き方です。

修正が出たとき:署名の途中で内容を直す場合

署名依頼を出した後、相手方から内容の修正を求められることがあります。紙の契約であれば、署名前の原稿に手を入れて、改めて署名し直すのが通常です。電子契約でも、署名の前であれば、同様の整理になりますが、署名の一部が済んでいるときは、注意が必要です。

修正が出たときに考えること

  • 先に署名した当事者の署名は、修正前の内容に対するものである。修正後の内容に対する署名ではないため、修正後は、署名をやり直す。
  • 相手方が、署名の操作の前に修正を求めた場合、それは申込みに対する承諾ではなく、条件を変更した新たな申込みと評価されることがある(民法528条)。署名依頼は、修正後の内容で出し直す。
  • 修正前の署名依頼は、取り消すか、無効にして、旧版の内容で誤って署名が完了しないようにする。
  • 署名の完了後に誤記が見つかったときは、署名済みの契約書を直接書き換えるのではなく、覚書や再締結で訂正する。訂正の扱いはトラブルのページで扱う。
  • 修正の履歴は、版ごとにファイル名や版数を付け、どの版に署名したかが後から分かるようにしておく。

民法には、承諾者が申込みに条件を付し、その他変更を加えて承諾したときは、その申込みの拒絶とともに新たな申込みをしたものとみなす、という規定があります(同法528条)。考え方としては、修正を求める返信と署名の操作が一緒になると、先に署名した側が提示した契約書に対する承諾にならない場合がある、という点を押さえておけば足ります。

起きがちなこと

成立時期・日付で起きがちなこと

  • 最後の署名の完了の通知が、迷惑メールのフォルダに入り、先に署名した側が成立を知らないまま、履行を止めたり始めたりする。
  • 契約書の冒頭に締結日を書いたが、現に署名が行われたのは数日後で、期間の起算日が三つの日付で割れる。
  • 署名依頼の期限が切れたのに、期限後に署名が完了し、成立しているのかどうかで見解が分かれる。
  • 相手方が修正を求めたのに、旧版の署名依頼が残っていて、旧版のまま署名が完了する。
  • 業務を先行させたが、効力の発生日の定めがなく、先行分の報酬が契約の対象かどうかで争いになる。
  • 署名の順序を決めずに、双方が同じ日に署名の操作を行い、どちらの署名が先か分からなくなる。
  • 契約書の日付欄に空欄が残り、システムの署名日時との関係が説明できない。

よくあるご質問

電子契約が成立するのは、署名の操作をした時ですか、通知が届いた時ですか?

民法の考え方では、申込みと承諾が合致した時に成立し(民法522条1項)、承諾の意思表示は相手方に到達した時から効力を生じます(同法97条1項)。そのため、最後の署名の完了の通知が相手方に届いた時が目安になります。サービスの設計や、契約書の成立条項で異なる扱いを定めることもできるため、契約書で決めておくと、後から食い違いが生じにくくなります。

契約書の日付と、システムが記録する署名日時が違う場合は、どちらが有効ですか?

日付の意味によります。契約書に書いた日付が締結日を指すのか、作成日なのかを、契約書の中で定めておくことが先決です。システムの署名日時は、署名の操作がいつ行われたかの記録として、証拠の手掛かりになります。両者の関係を整理する条項を置くと、起算日が割れるのを防げます。

署名依頼の有効期限が切れた後に、相手方が署名したらどうなりますか?

期限内に承諾の通知を受けなかった場合、申込みは効力を失うとされています(民法523条2項)。期限後の署名は、新たな申込みや、改めての合意として扱うかを確認するのが安全です。サービスによっては期限後も操作できる設計があるため、運用で扱いを決めておきます。

契約の効力を過去の日にさかのぼらせることはできますか?

当事者の合意で、効力の発生日を過去の日と定めること自体は可能とされています。ただし、すでに行われた履行の扱い、第三者との関係を、契約書の中で明確にしておく必要があります。先行して業務を進めた場合は、その期間の報酬や責任を契約の対象にする旨を明記します。

署名の順序は、発注側と受注側のどちらが先でもよいのですか?

法的な優劣はありません。先に署名した側の署名が申込み、後の署名が承諾という構造になります。承諾の期間の定め、申込みの撤回の可否(民法523条)を意識して、署名依頼の段階で決めておくと、後の争いを避けられます。

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本ページは一般的な情報提供です。個別の契約への当てはめは、契約の種類、相手方との関係、利用する電子契約サービスの仕組みによって異なることがあります。書き方の例として紹介している内容は、契約書作成の実務の経験をもとに、一般に見られる書き方を整理した例で、特定の事業者や取引を示すものではありません。条文は e-Gov法令検索(法令API)で現行の規定を確認しています。参考: e-Gov法令検索 / 総務省 / 法務省 / 経済産業省 / デジタル庁

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